なんてすてきなのだろう。
ふかふかの心地よいソファー。
ゆるやかなリクライニング。
やさしくてやわらかな声。
これから始まるんだというどきどきとわくわく。
すこし、こわくもある。
ゆっくりと暗くなる空間。
目を閉じて、5つ数えてください。
そして目を開いた時に広がる星空。
現実ではそんなことできないんだ。
星はいつだってそこにあるし、目を閉じて開いたら一瞬に広がるなんてないじゃないか。
ただあまりにも居心地がよすぎて、眠くて眠くて、いつもちょっとうとうとするんだ。
空はこわい。
宇宙もこわい。
けれど、とても昔にもきっと、同じように空を見ていた人がいる。
これからずっと先にも、同じように空を見る人がいる。
同じということが嫌なこともあって、でも嬉しくもあって、悲しくもあって。
ちょっとだけ、救われたきもちになる。

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