確かダヴィンチかなにかで、図書館が出てくる本として紹介されてたんだと思う。最近図書館そのものも好きだから。
で、建築だし、と思って読んだ。
建物にまつわる不思議な短編集だった。
七階闘争、廃墟建築士、図書館、蔵守の4編。
このうち図書館が出てくるのがそのまま、「図書館」。
とはいっても本は読むんじゃなくて、本が飛ぶ。
正直これが図書館でなしに「美術館」とか「博物館」とか「骨董屋」とかでも成り立つ話だと思った。
4つとも、非現実なのにやたらとリアルだった。
6階と8階の間から7階が消えた。とか。廃墟を新築する廃墟建築士の話とか、図書館を調教したり、蔵守に意識があったりとか。
それがとても淡々と語られていて、すごく面白いわけじゃないけれど面白い話だった。
一点だけ「非現実」を投入して、あとは全部すっごく「それっぽい」というストーリーが最近つぼだ。
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