シリーズ最終作らしいです。
このシリーズでお気に入りなのは、人間性ですかな。ミステリーにありがちなホームズとワトスンの役回りって、わたしが読んできたものがそうなだけかもしれないけれど、綺麗な人が多い。見た目でなしに、中身といか、人柄が。そりゃまぁどろどろのぐちゃぐちゃの探偵役じゃぁちょっと、と思う。しかし欠けてるにしても欠け方が綺麗すぎる。まぁだから面白いという面も否めないのだが。しかしこの二人はみょーに人間味があふれているというか、欠け方が実に人間らしいというか。人工的でなく自然な欠け方をしているというか。そういうところが好きだ。依存関係みたいな共存関係みたいな、そういう形がとても人間くさい。通じるものを感じる。
しかし。
終わり方があまりに綺麗すぎて、すっきりはするんだけども、人間の部分がなくなったみたいで寂しい。追いかけてくると分かっているから置いていける、離れられるんじゃないかと思ったりもする。駆け引きなんてもろにそうだと思う。それとも駆け引きじゃなくなるのが大人になるということなのか。追いかけてくると分からなくても、もしそこで終わったとしてもそれが必要であるから置いていくというのが大人なのか。それとも終わらないことを信じることが大人なのか。よく、わからない。
わたしはそんな風に共存関係になったことがないのでよくわからない。依存ならよくするけれども。そしてそれをやめたいと思っているけれども。
しかし鳥井くんはわたしの理想形に近い。